新たな静岡県立図書館を望む会が新体制になりました

当初5団体により発足した新たな静岡県立図書館を望む会は、その年に184団体の賛同を得て、

川勝知事と杉山県議会議長に「基本を備えた新県立図書館の早期実現」の要望書を提出しました。

以来、毎年「早期実現」「18,000平米以上の建物」「教育委員会による直営の運営」「資料費と

人件費の充実」などを求める要望書や資料の提出、関係部局との面談や、静岡県図書館交流会など

他団体との共催事業で講演会や勉強会を繰り返して参りましたが、ほぼ私達の要望を入れていただ

けて、期待と夢を持って開館を楽しみに待っているところです。

この間、代表を務めさせていただきましたが、この機会に代表を辞任し、当会の体制も下記のよう

になりますのでご報告致します。

・ 代表 平野雅彦(元国立大学法人静岡大学客員教授/特任教授)
・ 副代表 田中文雄(静岡図書館友の会代表)
・ 事務局長 勝山高(静岡県読み聞かせネットワーク代表・静岡図書館友の会会員)

今後は新体制で、ソフト面が充実することに目を向け、人件費や資料費の充実のこと、運営形態の

ことなど引き続き見守りながら、県民との共働のあり方などの勉強や情報収集をしていきたいと

考えていますので、さらなるご支援ご協力をよろしくお願い申し上げます。
2023年10月
新たな静岡県立図書館を望む会・代表
満井 義政

~新代表拝命のご挨拶に代えて~
「コモン」とは公共図書館そのもの
新たな静岡県立図書館を望む会

代表 平野雅彦

国際情勢、公衆衛生、公共福祉、環境、教育・・・あらゆる物事が不安定な世の中です。ともすると、私たちは暮らしの拠り所さえ見失いかねません。そんな複合危機のなかにあって、やっと「コモン(公共財・公共知)」の議論も緒に就いたようにみえます。
コモンとは、これが失われたら生きてはいけないような物事やサービス、場所、価値そのもののことを言います。わたしは、このコモンそのものが新しい静岡県立中央図書館に求められる役割であり、価値であると信じています。あらゆる立場の人々が集い、互いの意見を認め合い、ケアの精神によって助け合い、先人の教えに学び、新しい体験を共有し、そこからまた新たな知見が生まれ出る空間。
一方で、コモンはなかなか厄介です。放っておくと直ぐに安易な消費に取り込まれ、疲弊し、新たな火種となりかねません。だからこそ、日々の手入れ(ケア)が欠かせません。
みんなで育てる、使いながら育てていく、あらゆる危機の迫り来る時代にあってレジリエンス(回復力)をもった「成長する有機体」である公共図書館こそ、コモンの中心的存在なのではないでしょうか。
(2023年10月1日)

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